アラフィフのための一番わかりやすい「PlayStation VR 講座」
2016年3月16日にソニーの新製品「PlayStation VR」の価格と発売月が発表されました。
価格は44,980円(税抜)、発売月は2016年10月です。
「PlayStation VR」は、いままでになかった「未来」が具現化された製品です。
装着することで、目の前に360度の映像空間が広がり、今までになかった「没入感」を与えてくれます。
実はソニーは2011年に「ヘッドマウントディスプレイ」という製品を出しています。
この製品が発売されたときも「没入感を楽しめる」ことをアピールしていました。
この2つの製品。見た目もどことなく似ていますし「没入感」というキーワードも同じです。
はたしてなにが違うのか、「PlayStation VR」という製品のどこが「未来」の姿なのか、今日のエントリーではなるべくわかりやすく説明します。
どちらも大きな“ゴーグル”のような装置を頭にかぶって、その中を覗きこむようにして使うのは同じです。
そこでいろいろな映像を見ることができるのですが、説明を簡単にするために、今回は映画館の白いスクリーンが見えていることにします。
実際には、“ゴーグル”の中の小さな液晶画面にうつっているのですが、目の錯覚で、自分の何メートルか先に、横幅数十メートルの巨大なスクリーンが見えているように感じるわけです。
つまりこのスクリーンは、“ゴーグル”装置が見せている「”バーチャル”なスクリーン」なのです。
その様子を上から見たものが「図1-1」です。
左の緑の丸は人間の頭です。青い四角形が、これまでソニーが発売していた「ヘッドマウントディスプレイ」、つまり「今までの“ゴーグル”」を装着した状態をあらわしています。
「図1-1」
ここで、この「今までの“ゴーグル”」を装着して、右向きに頭を動かした場合を考えてみます。
(「図1-2」です。)
目の前に広がっている(ように見える)「”バーチャル”なスクリーン」は元々は頭に装着した“ゴーグル”の中の小さな画面にうつっている映像です。よって、頭を動かしたところで、正面に「”バーチャル”なスクリーン」がうつっている状態は変わりません。
これは当たり前のことですね。
「図1-2」
それでは2016年に発売される「PlayStation VR」を装着した場合はどうなるでしょうか。
「PlayStation VR」も、大きなゴーグルのようなかたちをしているので「VRの“ゴーグル”」とよびます。
「今までの“ゴーグル”」と同じように装着して中を覗きこみます。
同じく、目の前に真っ白な「”バーチャル”なスクリーン」が見えていることにします。
ここまでは「今までの“ゴーグル”」と同じです。
(「図2-1」です。これは「図1-1」とまったく同じ図です。)
「図2-1」
そして、先ほどと同じように、右向きに頭を動かしてみます。
頭を動かした瞬間に「VR」の凄みを知ることになります。
頭を動かしても「”バーチャル”なスクリーン」の位置が変わらないのです。
スクリーンが、空間に固定されているように見えます。(「図2-2」です。)
「図2-2」
頭を右に動かすと、スクリーンは自分の正面ではなく、自分の左手に見えるようになります。
実際の映画館のスクリーンと同じです。
映画館で右を向くと、自分の正面に見えるのは隣の人の顔です。スクリーンは相対的に自分の左側にあります。自分が左を見ようが、下を向いてポップコーンを食べようがスクリーンが動くわけがありません。
これもまた現実の映画館の中では、当たり前のことです。
この現実の映画館の空間を「PlayStation VR」は映像で実現してくれるのです。
「PlayStation VR」=「VRの“ゴーグル”」を装着すると、上を向いても、下を向いても、さらには後ろを振り返っても、スクリーンの位置は最初の位置から全く変わらないのです。
「PlayStation VR」の中の「”バーチャル”なスクリーン」はただの白いスクリーンではありません。
実際にスクリーンにうつしだされるのは最新の3D、立体映像です。
スクリーンは平面だけではなく、プラネタリウムが上下あわさったような球体のスクリーンとなって拡がり、自分の視野をすべて覆って、どこまでがスクリーンなのかが認識できなくなります。
こうなると、「”バーチャル”なスクリーンが見える」というより、もはや「”バーチャル”な空間にいる」状態です。
この仮想の現実(=Virtual Reality)を目の前につくりあげる技術。これが「PlayStation VR」に使われている最新のテクノロジーなのです。
「PlayStation VR」は「プレイステーション・ヴィーアール」と読みます。「ブイアール」ではありません。アラフィフにもなれば「ブイアール」と連呼しても、まわりの人は遠慮して間違いを指摘してくれないかもしれません。
最後に『セミリタイア生活』を今日のエントリーとあえてむすびつけるとすれば「PlayStation VRのやり過ぎで貴重な時間を無駄にしないようにしましょう」ぐらいでしょうか。
今回は、ほぼ100%、自分の趣味の話だけを書いてしまいました。
※文章の内容は、なるべく実際の技術に沿うように書いていますが、一部に誤った記述があるかもしれません。また製品に対するコメントなどは、あくまでも個人の意見です。
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