『セミリタイア生活』でのビジネスの初期投資は300万円
「会社を辞めない『セミリタイア生活』」の意味は「会社を辞めずに『セミリタイア生活』の準備をする」ととらえることもできます。『セミリタイア生活』で「自分の本当にやりたいビジネスを生活のコアにしたい」と思うのであれば、そのビジネスを始めるにあたっての準備費用、すなわち“初期投資”が必要です。
飲食店を始めるために店舗を借りる費用といった意味ではありません。サラリーマンの自分から『セミリタイア生活』でのビジネス・オーナーとなるための“初期投資”です。
会社を辞める前、辞めた後を通じてかかる金額を見積もれば、300万円ぐらいになるのではないでしょうか。
その内訳は3つにわけられます。
まずは、人に話を聞くための費用に100万円。
「このようなビジネスを始めたい」と漠然と思っているアイディアを人に聞いてもらったり、関連するビジネスをすでに始めている人に相談したりする場合には、進んでお金を払うべきです。
理由はいくらでもあります。たとえば、一度会うだけではなく何回でも相談したい、という人があらわれた場合、最初は食事をおごるぐらいでも、継続的に話を聞くのであれば1回につきいくらとお車代を払うことで、相談にのってくれる回数を大幅に増やせることが期待できます。
今後共同してビジネスをやる可能性もある人には貸し借りを作らない方がいいですし、情報の対価をきちんと払う人としての信頼を得ることにもつながります。
また、始めたいビジネスの領域が定まった場合、その領域に関係する人に講師代を払って、小さなセミナーを開くことも考えられます。講師とは別に、同じような志を持つ人たちを集めたり、自分もそのセミナーの話し手のひとりとして参考となる話題を提供したりするなど、積極的な情報交換の場をつくることもできるかもしれません。
これらのミーティングに、1人あたり食事代も含めて2~3万円支払うとして、のべ4~50回の貴重な情報収集ができるでしょう。
次に、ある専門領域のプロとしての知識を得るために100万円。
なにか新しい専門領域の知識を体系的に得るには、最低1000時間のインプットが必要です。1000時間、勉強したとしても、ようやくその領域のプロへの足がかりがつかめる程度です。そのインプットをより効率的に行うために資格を取得したり、専門学校で学ぶための費用として100万円を見込みます。
最後に、いよいよ新しいビジネスの準備に100万円を投じます。
最初は自宅でビジネスを始めたとしても、信頼を得るためにレンタル・オフィスを使う場合の利用料。ホームページをつくった場合のサーバなどのシステム構築やそのメンテナンス費用。ロゴマークや名刺の制作費。それこそ名刺1枚で始められるコンサルタントとしての起業でも、前記のような費用で100万円はすぐになくなるかもしれません。
かなりの費用がかかりますが、可能であれば「会社を辞めてはいない『セミリタイア生活』」の期間から準備を始めることで、会社を辞めた後の出費を減額することは可能です。準備は前倒しで慎重に進めたいものです。
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