『セミリタイア生活』って“かっこ悪い”?
学生からサラリーマンになってうれしかったことのひとつは、給料をもらって、それまで欲しいものが買えるようになったことでした。そのときは新しい服を着たり、新しい電化製品を使うことで“かっこいい”自分に変わっていくように感じていました。
会社でも徐々にできる仕事が増えていきました。こんな仕事をやっている自分が“かっこいい”と自分の価値を仕事の内容ではかるようになりました。
それ以降、ものが増え続けていたわけでも、仕事の内容がどんどん高度なものになったわけではないまでも、一定の“かっこよさ”はキープできている意識がありました。
『セミリタイア生活』で収入が減りほしいものがほとんど買えなくなり、仕事の量も少なくなります。そのときに、自分が“かっこ悪く”なった、生活がつまらなくなったと感じるのではないでしょうか。
そのときに「これが自分がやりたかった生活だ」「これが今の自分には“かっこいい”のだ」と自分に無理やりにも思いこませる作業が必要になるのでしょうか。
この考え方では、気持ちのいい『セミリタイア生活』を始めることは難しいかもしれません。
自分のアイディティティは、自分の買ってきたものによってかたち作られてきたのでしょうか。自分がやってきた仕事の充実感と得られた報酬によって、気持ちを支えてきたのでしょうか。
ひとつの考え方として、インプットとアウトプットという表現を使ってみます。
自分が買ってきたもの、勉強してきたこと、会社生活でやってきた仕事を、『セミリタイア生活』に入るにあたって、否定する必要はありません。
これらすべてをインプットと考えます。
これからの『セミリタイア生活』ではアウトプットと考えていきます。
アウトプットには2つの要素があります。
1つめは、これまでに養った知見を、これまで勤めていた会社の利益のために使うのではなく、自分が「よきこと」と判断することに使うことです。
2つめは、今まで自分の中に堆積してきた「悪しきこと」を手放していくことです。
これら2つのアウトプットをどのように始めましょうか。
今日からはミニマリストの考え方も取り入れ、いったん「悪しきこと」をすべて手放すことから始めることにします。
手放さなければ、新しい「よきこと」も入ってこない、とする考えからです。
自分が納得するまで手放してから、今までの持ち物、仕事の内容が“かっこよかったか”どうか判断することにします。
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